平成16年10月1日(当院初診日)
A実際に歩いてみて

 
 
次に実際に歩いてもらいました。
歩行姿勢は、身体が左に傾いた状態で、右腕の振りはほとんど見られず、すり足で右足を引きずったような歩き方です。何とか杖なしで歩くことが可能でしたが、右半身の支持性低下もあり、かなり不安でした。

 歩行後、ビデオで撮影した歩行の映像を見てもらったのですが、ひろあきさんが想像(イメージ)していた歩行と、ビデオに映った実際の歩行との違いに大変驚かれていました。(国内闘病記の“本格的なリハビリの開始”では、その時の状況を「ビデオに映った自分の姿を見て愕然としました。」と書かれています。)

 
 
 
 
 また、坐位、立位、立ち上がり、歩行時に身体が左側へ傾いていた為、左右それぞれに置いた2つの体重計に左右平均に乗ってもらうと、左足の体重計の目盛りが45kgに対して右足の体重計の目盛りが25kgでした。(ひろあきさんは、両足均等に体重がかかっていると思われていたようです。)

 これらのことから、動作時の身体メージや運動イメージ(どんな姿勢でどうやって立っているか、両足にどんな荷重がかかっているか、どうゆうふうにして踏ん張っているか、どのくらい足が出ているか・・・など)と実際の動作との間にズレが生じていることが予想されました。

 理学療法の初日は、ほとんどが検査や評価で終わってしまいます。(最初にきちんとした評価が出来たか否かで、その後の治療方針が大きく変わってしまうといっても過言ではありません。)
 本日の検査・評価結果をふまえて、最後にニード(必要としているもの)を尋ねてみたところ、歩行の自立、車の運転の自立、そして職場復帰(職場は長崎市内)ということでした。

 そこで、現在の身体状況などから検討した結果、短期目標を歩行の自立、車の運転の自立、長期目標を通勤も含めた職場復帰としました。これには、更衣などを含めた朝の身支度、自宅から駅までの歩行自立→駅の階段昇降の自立(長崎行きのホームへは階段を渡らないといけない)→電車通勤の自立(座れないことも視野に入れて)→駅から職場までの歩行自立の獲得が必要となります。また職場復帰となると書字動作やパソコン操作の獲得なども必要と思われる為、それら一つ一つを目標として理学療法を計画することになりました。
 
 
 
     
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