やっぱり思うように動かない
 


 トイレについては、個室であったので3・4mの移動ですむため、家内がいるときは支えてもらい、杖を併用してどうにか行くことができました。そして、家内がいないときや夜は尿瓶が活躍していました。

 尿瓶は、スペインの時にも大変お世話になり、日本にもって帰ろうかと思ったほど愛着がわいていました。引き続き、この病院でも尿瓶を使うはめとなり(本来これは、病院側が貸してくれているのか、使い捨てなのかわかりませんが)、新しい尿瓶(ピエール2世:勝手に名前を付けています。スペインのはピエール)を使用することとなりました。

 この頃、とにかく立ち小便ができるようになりたいと思っていました。トイレまでどうにか連れて行ってもらっても、結局は洋式の便座に座り込み小便をしていました。こんなことからも、ほんとうに右半身が動かないことが、実感として湧いてきました。また、座ってトイレをしていると、全部出し切った感覚がしないで残尿感もひどくありました。

 スペイン入院時は、急に脳梗塞になったものだから、直る時もある日突然よくなるのではないかと思ったりし、あまり深刻にはなりませんでした。しかし、日本に帰って冷静に考えられる環境や立場におかれると、事の重大さに気づき先々どうなるのか、不安で不安で仕方ない日々が続きました。

 このため、スペイン以上に不眠症に陥り、睡眠薬を毎日飲むようになりました。最初は、2種類与えられ、睡眠の導入とその後の継続のするための薬ということでした。しかし、継続するための薬は強力で、次の朝、パンツやパジャマのズボンを脱ぎ散らかし、這ってトイレに行った形跡がありましたが、本人はまったく記憶がありません。

 危ないので、次の日から導入剤だけに変えてもらいました。しかし、この導入剤も自宅に帰ってから家内にいわれ、初めて気づいたのですが、「寝ボケ」が相当ひどいそうです。
夜中に、台所に行き座り込んでいることがよくあったそうです。本人はまったく覚えていません。

     
 
 
     
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