スペインの人達は清潔好きのようです。動けない間、毎日1回ベットの上で、からだを洗ってくれます。これが荒っぽく2人がかりでクレゾール石けんみたいなもので、ベットの上をビショビショにしながらも、シーツごと上手に体を左右に動かし、体の洗浄と寝間着とシーツの交換をまとめて素早くやってくれます。
ところが問題もあります。病室に入って来るなり、クーラーの温度を下げ(自分たちが作業で暑いから)、作業しやすいようにベットを高く上げ、体を洗ってくれますが、作業が終了して出ていくとき、クーラーの温度設定はそのまま、ベットは高く上がったままで、寒いし高いしで病人にとって恐怖です。彼女達にすれば、人のことなどおかまいなしで、自分のことしか考えない個人主義があたりまえのようにとおっているようです。また、体を洗っているときも明るく、人のちんちんで遊びながら洗っていきます。(何かリズムを口ずさみながら)
どうにか座れるようになってからは、病室内のシャワーで家内に洗ってもらうようになりました。
面白いところでは、毎日、4時頃になると病院中にラテン系の音楽が流されます。明るい看護婦さん達は、音楽に乗って踊ったり、ステップを踏んだりと、とにかく日本の病院とは違い、明るいことには驚きました。
私の担当の看護婦は、
入院当初は「マルタ」という小柄な金髪女性で
一般病棟に移ってからは、土・日・月曜日は男性の看護士「マニュエル」で火〜金曜日は丸い看護婦の「メルセデス」が主任のような形で、投薬や注射はすべてこの2人でしかしていません。他の看護士さんはあくまでも補助的で、徹底した分業化が図られているみたいです。
その中に、シーツを換えたり、患者の床づれ防止のため向きを変えたりする力仕事をしている男性の看護士?の一人に「ディビト」がいました。日本語に興味があり、暇さえあれば家内に日本語を習いにきて、主任の「メルセデス」から、よく怒られていました。帰国後、彼へ手紙を出したところ一回は返事がきましたが、その後は音沙汰がありません。
また、主治医もそうでしたが、夏のバカンスのためこの時期、長期休暇も当たり前のように取るようで、主治医も途中から、メルセデスも途中からバカンスに行ってしまいました。
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